浮気するぐらいでちょうど良い
フラれた。
圧倒的なまでに、フラれた。
今までは真面目で一途な男性ウケると思っていたが、どうやらそうでもないようだ。だってフラれたから。
そんなこんなで絶望していたら、Qちゃんという、50歳の男性と出会った。
Qちゃんは、風俗やキャバクラのキャッチ、トラックの運店主、養豚場の社長をした後、クレーン車にハネられ全てを失い1年間車イス生活をしたという、自己紹介のクセが強すぎるおじちゃんだ。
Qちゃんは、こう言った。
「結局、女にモテる時は一度にモテるし、モテないときはとことんモテない。だからモテてる時に、なるべく広く女に手を出すべきだ。」
「一人の女にずっとアタックすると、男は逆に魅力、余裕を失う。何故ならその女に執着するから。だからうまいこと、気分を分散させないといかんねん」
「若いうちに、一杯遊んで一杯失敗したらええねん。でも、分かっとっても何度でも溺れてしまうのが恋や。付き合った全ての人間が、必ず人生で大切なことを一つは教えてくれる。だから、一杯恋愛したらええ。」
フラれて、後悔ばかりしていた僕は、その言葉を聞いてちょっとだけ前を向けた。
失恋で落ち込むことなんて、この先幾らでもあるんだ。だから、少しずつ前に向かって、歩き出していこう。
よし、今年は東京に住もうかな。
楽しみだなあ