ぼく、まっさん

オッス!まっさんだぞ!

TOEIC900点が、日本と韓国以外で紙切れ同然だという話。

我が社はTOEIC〇〇点以上の人材を採用しています。

最強のTOEIC講座!〇〇点以上取得できます!

 

そんな広告を、電車のつり革でよく見る。

こんなに広告があるから僕たちは、TOEICがまるで世界共通の、最も有名なテストだと勘違いする。

 

だがそれは、全くの誤解だ。むしろTOEICのテストほど、役に立たないものはない。

過去の話になるが、僕は2年前。オーストラリアで語学学校に通っていた。

 

先生はオーストラリア人のディラン。生徒はスペイン人のクララ、ブラジル人のリカルドやカンボジア人のサムなど、様々な国籍の生徒が13人ほど。僕はクラスの中で一番英語ができなくて、リカルドによく「KEITA〜!カモ〜ン!」と茶化されていた。

 

ある日、気になった。皆が英語を話せるのは、オーストラリアで勉強したのか。それとも元々自国で頭が良かったのか。

 

「皆は、元々オーストラリアへ留学する前はTOEIC何点くらいあったの?」

 

興味があり聞いてみた。すると、皆が首を傾げた。「TOEIC?何それ?」

 

TOEIC! TOEIC! English test!」

 

全く伝わらない。発音が悪いのかなと思い5回程言い直した時、ディランが言った。

「ああ、そういえば日本には、TOEICって言うwierdなテストがあるんだよ。」と。

ちなみにwierdとは「気味の悪い。変な」という意味だ。

 

ディラン曰く

「僕も最初は何か全くわからなかった。だが生徒に聞くうちにTOEICが何かわかったよ。韓国と日本で有名なローカルテストで、その二国ではIELTSよりもTOEICの方が有名らしい。」

 

そう言われた皆は、驚いていた。

IELTS(アイエルツ)とは国際基準のテストで、イギリスの大学に入学する時などアイエルツの点数が必要になる。日本の「TOEIC600点以上」と同じだ。つまり日本のTOEICは、世界ではIELTSなのだ。

 

日本では「英語=TOEICの点数」と認識される程なのに、世界では全くの無名だ。つまりTOEICの点数が高くても、海外では何の意味もないのだ。なんてこった。

 

TOEICが国際基準のテストでない理由は、「スピーキングテストがない」ことと「マークシート方式」であることだろう。確かに英語を話せる人はTOEICの点数が高いけど、TOEICができても英語を話せない人は多い。

僕の友達にTOEIC900点を取っても英語を話せない人もいた。900点でも話せないなら、確かにテストとして信用できない。

 

その点アイエルツは、スピーキングのテストがある。実際に試験管と話をして、実践的な英語力をテストする。またマークシートではなく、記述式だ。このようなより「実践的」な英語の実力がIELTSでは試される。

 

ということで、TOEICは国外では役に立たない。日本以外で役に立たない資格を、お金をかけて勉強するのはどうなのだ。電車の広告達が、急に恨めしく思えてきた。

 

この記事を読んで、英語をビジネスで利用したいと言う方がいれば、是非ともIELTSを受験して欲しい。そのテストは、あなたの英語力を国際的に証明してくれるものだから。そしてより、実践的に使える力をあなたに与えてくれるから。